マングローブとは
マングローブは、熱帯や亜熱帯地域の河口など、海水と淡水が混ざり合う「汽水域」に育つ植物の総称で、実際にマングローブという名前の木は存在しません。世界では約100種類の植物がマングローブと呼ばれています。
マングローブの効果
1.海のゆりかご
マングローブは干潟の性質を持ちつつ樹木が密生し、多くの植物の活動が見られる場所です。マングローブの根元では、カニやハゼなどが生息し、それらを捕食する哺乳類や鳥類があつまり、根が海水につかると幼魚や小さな生物の隠れ家となります。さらにはマングローブの落ち葉を食べる甲殻類が木の根元に生息したりと、マングローブの周りには沢山の生物が生息しています。
2.二酸化炭素の吸収
マングローブが地球温暖化対策として注目される第一の理由は、樹木の成長の早さによる二酸化炭素吸収量の大きさにあります。多くの二酸化炭素を吸収して酸素を供給するとともに、炭素を貯蔵し長期間堆積させる事が出来るという、2つの役割が、地球温暖化対策としてマングローブが注目を集めている理由となっています。
3.自然の防波堤
防波堤が整備されていない地域でも、マングローブが生息する海岸では、消波効果により高潮から人々を守り、海岸線の侵食も防ぐ事で知られています。 2013年に起きた超巨大台風がフィリピンのレイテ島を襲った際には、高潮の被害で多くの人の命が奪われました。その後フィリピン政府はマングローブの植林面積を拡大する計画も発表するなど、自然の防波堤的役割に注目が集まっています。
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